サイオステクノロジーにてRed Hat製品のマーケティング・プリセールスを担当している村田です。
2023年5月23日〜25日に開催されたRed Hat Summit 2023において発表された新たな発表を数回にわけてまとめていきたいと思います。
まず最初に紹介するのが、Keynoteセッションの中で最初に発表された「Red Hat Developer Hub」です。
Red Hat Developer Hub
Red Hat Developer Hubは、オープンソースソフトウェアで提供されているBackstage ProjectにKeycloakやQuayなどの主要なRed Hat Developer Pluginのサポートを追加し、アプリケーションの速度を損なうことなく、より一貫したエクスペリエンスを提供するためのエンタープライズ向け開発者プラットフォームです。
Backstageはソフトウェアライブラリから機械学習モデル、メタデータに至るまでの社内開発者向けプラットフォームを構築するためのオープンソースビルディングブロックを提供するソフトウェアとしてオープンソースコミュニティから提供されているものになります。
また、Red Hat Developer Hubは、Red Hat OpenShiftとの統合により、企業やIT組織がすでに持っているスキルの上に構築されます。OpenShiftの規模や機能にすでに慣れ親しんでいるチームにとって、Developer Hubは単なる延長線上にあるものとなります。
既存のRed Hat OpenShiftユーザーはすでに管理方法を知っており、社内開発者のワークフローについて知っていることを、すでに慣れ親しんでいるアプリケーションプラットフォームに組み込むことができるのです。そして、運用を維持するためにアプリケーションの革新を犠牲にすることなく、自分の知見を最大限に生かすことができます。
冒頭の発表からRed Hat Developer Hubは自然に発表され、OpenShiftを使っていることが当たり前のように発信が行われたこと、すでに皆さんBackstageは使っていましたよね!というような流れで発表されている感じでした。これは日本とのギャップを感じるところもありましたが、最新の技術に追従するならばアプリケーション開発の次世代のモデルも理解して取り組まなければならないのだなという危機感も覚えるところでした。
Red Hat Developer Hub
https://developers.redhat.com/products/developer-hub/overview
ぜひ、本内容にて気になった方はまずはBackstageも含めチェックをしてみてください。
Backstage Project
BackstageはスウェーデンのSpotifyが開発したオープンソースのデベロッパーポータルです。現在は、CNCFインキュベーションプロジェクトに登録されています。
一元化されたソフトウェア カタログを活用する Backstage は、マイクロサービスとインフラストラクチャの秩序を回復し、製品チームが自律性を損なうことなく高品質のコードを迅速に出荷できるようにします。
Backstage は、すべてのインフラストラクチャツール、サービス、ドキュメントを統合し、エンドツーエンドで合理化された開発環境を作成します。
Backstage には、すぐに使える以下のものが含まれています。
- Backstage Software Catalog:すべてのソフトウェア (マイクロサービス、ライブラリ、データ パイプライン、Web サイト、ML モデルなど) を管理するためのカタログ
- Backstage Software Templates:新しいプロジェクトを迅速に起動し、組織のベスト プラクティスに従ってツールを標準化するためのテンプレート
- Backstage TechDocs:「コードのようなドキュメント」アプローチを使用して、技術ドキュメントの作成、保守、検索、使用を容易にします
- Backstage のカスタマイズ性と機能をさらに拡張するオープンソース プラグインの成長するエコシステム
Backstage
https://backstage.io/