2023年6月26日にRed Hat Ansible Automation Platform 2.4がリリースされました。今回のバージョンよりRed Hat Summit 2023で発表が行われた Event Driven-Ansibleが提供開始されるなど、より多くのシステムと連携し、そして大規模にITインフラを管理できるようになります。
既にRed Hat Customer Portal上では Red Hat Ansible Automation Platform 2.4が最新バージョンとしてダウンロード可能になっております。
Event Driven-Ansible
Event Driven-Ansibleは、現在のところansible.eda コレクション内にて「Alertmanager」「Amazon AWS SQS Queue」「Amazon AWS Cloudtrai」「Azure Service Bus」「Kafka (AMQ Streamz)」「Kubernetes (Openshift)」「Prometheus/AlertManager」「Webhooks」・・・などが提供されております。
また、Partner’s Collectionsにて「IBM Instana」「Palo Alto Networks PAN-OS」「Red Hat Insights」「Turbonomic」「Zabbix」が既に公開済みとなり、今後は「Cisco ThousandEyes」「CrowdStrike」「Dynatrace」「F5」「ServiceNow」も公開が予定されております。
具体的な利用方法については別途検証の上で記事にまとめていきたいと思います。
その他、アップデート内容も多数行われており、Documentation より抜粋しますと下記の内容が新たに追加された機能になります。
Ansible Automation Platform 2.4 新機能および機能強化
Ansible Automation Platform のこのリリースには、次の機能強化が含まれています。
- 以前は、実行環境コンテナーイメージは RHEL 8 のみに基づいていました。Ansible Automation Platform 2.4 以降では、実行環境コンテナーイメージが RHEL 9 でも利用できるようになりました。実行環境には以下のコンテナーイメージが含まれます。
- ansible-python-base
- ansible-python-toolkit
- ansible-builder
- ee-minimal
- ee-supported
- ansible-builder プロジェクトは最近、実行環境を作成するための、大幅に改善かつ簡素化されたアプローチである Ansible Builder バージョン 3 をリリースしました。Ansible Builder バージョン 3 では、以下の設定 YAML キーを使用できます。
- additional_build_files
- additional_build_steps
- build_arg_defaults
- dependencies
- images
- options
- version
Ansible Builder バージョン 3 の使用に関する詳細は、Ansible Builder ドキュメント および 実行環境セットアップリファレンス を参照してください。
- Ansible Automation Platform 2.4 以降のバージョンは、コントロールプレーンと実行環境の両方を含む ARM プラットフォーム上で実行できるようになりました。
- Automation Hub の SSO ログアウト URL を設定するオプションが追加されました。
- ansible-lint RPM パッケージをバージョン 6.14.3 に更新しました。
- ファイルアップロードにおける潜在的なサービス拒否の脆弱性に対して django を更新しました (CVE-2023-24580)。
- ReDOS の脆弱性に対応する sqlparse を更新しました (CVE-2023-30608)。
- Accept-Language ヘッダーの潜在的なサービス拒否に対応する django を更新しました (CVE-2023-23969)。
削除された機能やバグ修正については下記のURLよりRelease Notesをご確認ください。
今後、Red Hat Ansible Automation Platform 2.4の機能については実際に検証した上で解説を行っていきたいと思います。今後のアップデートをご期待ください。