Red Hat Enterprise Linux 8 のライフサイクル

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更新日:2023年10月3日

Red Hat Enterprise Linux は各バージョン毎にライフサイクルが定められており、Red Hat Enterprise Linux 8(RHEL8)においても5年間のフルサポート期間の後に5年間のメンテナンスサポートとリリースから10年間のライフサイクルが設定されています。また、メンテナンスサポート終了後も2年間の延長ライフサイクルサポートが設定されています。

RHEL8ライフサイクル提供状況

現在RHEL8はフルサポート期間ですが、これは2024年5月31日に終了し、メンテナンスサポートへと移行されます。

2024年5月以降の新規システム導入を検討されている方は新しいハードウェアなどの対応が行われないなどの制限を受ける可能性がありますので、RHEL9のご利用を検討頂くことをお勧めいたします。

2023年10月1日時点のRed Hat Enterprise Linuxのライフサイクル

バージョン一般提供の開始日 (GA日)フルサポートの終了日メンテナンスサポート 1 の終了日メンテナンスサポート(2)の終了日
(製品の終了日)
延長ライフサイクルサポートの終了日延長ライフフェーズの終了日最終
マイナー
リリース
62010年11月10日2016年5月10日2017年5月10日2020年11月30日2024年6月30日継続的6.10
72014年6月10日2019年8月6日2020年8月6日2024年6月30日2028年6月30日継続的7.9
82019年5月7日2024年5月31日該当なし2029年5月31日2032年5月31日継続的8.10
92022年5月18日2027年5月31日該当なし2032年5月31日2035年5月31日継続的9.10
引用:https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata

フルサポートフェーズ

フルサポート期間ではRed Hat が定義したクリティカルおよび重要なSecurity Errata Advisory (RHSA)  と緊急およびRed Hat の裁量により選択された優先度の「高」のバグ修正 Errata Advisory (RHBA) が利用可能になり次第リリースされます。その他のエラータ アドバイザリは、必要に応じて配信されます。

新規または改善されたハードウェアへの対応と、一部のソフトウェア機能拡張は、(利用可能な場合) Red Hat の判断により、通常はマイナーリリースで提供されます。ソフトウェアの大幅な変更を必要としないハードウェアへの対応は、Red Hat の判断でマイナーリリースとは別に提供されることがあります。

マイナーリリースには、評価済みの利用可能な Errata Advisory (RHSA、RHBA、および RHEA) も含まれます。マイナーリリースは累積的になっており、以前にリリースされた更新内容も含まれます。このフェーズでのマイナーリリースでは、優先度が「中」以上の不具合の修正に重点が置かれます。

フルサポートフェーズでは、マイナーリリースの更新済みインストールイメージが提供されます。

メンテナンスサポートフェーズ

Red Hat が定義する影響度が「重大」および「重要」のSecurity Errata Advisory (RHSA) と、優先度が「緊急」の一部 (判断は Red Hat による) のバグ修正 Errata Advisory (RHBA) が利用可能になるとリリースされます。その他の Errata Advisory は、必要に応じて提供されます。

メンテナンスサポートフェーズでは、新機能と新しいハードウェアへの対応が提供される予定はありません。このフェーズでは、マイナーリリースと、更新済みインストールイメージが利用できます。

延長ライフフェーズ

Red Hat Enterprise Linux のサブスクリプションをお持ちのお客様は、延長ライフフェーズの期間中、Red Hat カスタマーポータルにアクセスして、これまでにリリースされたコンテンツおよびドキュメントや、Red Hat ナレッジベースなどの他のコンテンツを継続して利用できます。現在サポートされているバージョンの Red Hat Enterprise Linux に移行するためのアドバイスもご覧いただけます。

製品のバージョンが延長ライフフェーズに入ると、Red Hat は限定的なテクニカルサポートを継続して提供します。 このフェーズでは、バグ修正や、セキュリティー修正、ハードウェアへの対応、根本原因の分析などは行われず、サポートは、インストール済みの既存システムに限定されます。

Red Hat は、延長ライフフェーズにある、Red Hat Enterprise Linux の特定バージョンの継続サポートを随時終了させる権利を留保します。