レッドハットの森若です。今回はレッドハットの製品サポートについてご紹介します。
テクニカルサポートへの問い合わせ窓口
まず、レッドハットのテクニカルサポートの問いあわせ窓口はどこでしょうか?
レッドハットでは、電話とWebで問い合わせ窓口を用意しています。
電話: 0120-102-012
英語での電話: 0120-655-103
Web: https://access.redhat.com/support/cases/
カスタマーポータル(https://access.redhat.com/ 以下スクリーンショット)の「サポートケースを管理」からサポートケースの一覧を確認したり、「サポートケースを作成」から新規に問い合わせをおこなうことができます。カスタマーポータルのアカウントでログインの上おといあわせください。
もしも「質問したいけどカスタマーポータルのアカウントやパスワードがわからない!」という場合には、カスタマーサービスでご対応いたします。 0120-266-668 (オプション 2) までお電話いただくか、customerservice-jp@redhat.com までメールでお問いあわせください。
ケースを登録する
「サポートケースを作成」リンクを押すと新規にサポートケースを作成する画面がでてきます。ここに、製品名やバージョン、質問内容を記述することで問いあわせをおこないます。
サポートレベルは24×365のプレミアムか、9時〜17時平日のスタンダードを選択します。該当する製品のサポートレベルをご記載ください。
重大度とは?
サポートケースを作成するとき「重大度」を設定します。これはたくさんのお客様から同時にお問いあわせをうける中で、どのケースを優先するべきかを決めるために利用されます。
基本的に本番環境での利用で、お客様の業務にインパクトがあり、回避策がないものが高い重大度となります。逆に開発中の問題や、回避策を用いてなんとか業務を継続できるような場合には重大度が低くなります。通常は4で、特別に深刻な場合に重大度をあげて利用します。
重大度1 (緊急) プロダクション用途において、業務を停止せざるを得ない状況で、回避策がない。
重大度2 (高) プロダクション用途において、業務の一部に深刻な影響を与える状況で、回避策がない。
重大度3 (中) プロダクション用途におい て、お客様のビジネスに中から低程度の影響があるが、回避策があり、業務は続けられる場合。 開発用途において、プロジェクトを続行できない、またはプロダクションに移ることのできない状態。
重大度4 (低) 一般的な使用に関する質問、文書エラーの報告、将来の製品改善または修正の推奨。
たとえば「明日ローンチするサイトのテストをしていたらシステムが応答しなくなった!」というような場合、もちろんこの問題はお客様にとって重大な問題なのですが、ここでは重大度は3になります。
重大度はサポート対応のSLAに直結します。24時間対応の対象となるのは重大度1および2 のケースです。重大度1, 2のケースを営業時間外に登録された場合は、初動を早くするためお電話にてご一報ください。
重大度の正式な定義はこちらをご確認ください。 https://access.redhat.com/ja/support/policy/severity
サポートにどんな問いあわせができるの?
基本的には製品の使いかたや、発生した問題とその回避策、製品の修正についてのお問いあわせに対応いたします。その他にもドキュメントの問題の指摘や、品質保証チームへのテストケースのご提案もうけつけております。
一方対応できないものとしては、コード開発、システムの設計、セキュリティポリシーを策定すること、既知の修正内容や製品に含まれるプログラムの解説などは範囲に含まれません。
たとえばRHELにはOpenJDKのサポートが含まれています。これを例にしてサポート可否をみてみましょう。
「OpenJDKでヒープメモリ4GBに設定したいんだけどどうしたらいいの?」「今までのバージョンでは動作していたプログラムをOpenJDKの新しいパッケージで起動したらJDKごとクラッシュするようになったのでOpenJDKの問題じゃない? 」というようなお問いあわせはサポート対象になります。
しかし「OpenJDK上で動作するプログラムを作っているけどNullPointerExceptionがでてこまるので助けて」というような場合はコード開発にあたりサポート対象にはなりません。
正式な定義はこちらをご確認ください。https://access.redhat.com/ja/support/offerings/production/soc
サポートされるパッケージとサポートされないパッケージ
「Red Hat Enterprise Linux」を購入すると入手・利用できるパッケージは多数ありますが、この全てがサポート対象になるわけではありません。サポート範囲の定義のページに記載がありますが「コア機能」と呼ばれるものがサポートの対象になります。たとえばfirefoxはコア機能ですが、firefoxを動作させるために必要となる多くのライブラリはコア機能ではありません。
あるパッケージがコア機能に含まれるかはRHELドキュメント中の「Package Manifest」というドキュメントに記載されています。どのパッケージがコア機能になるかはサーバ版やデスクトップ版といった版によっても変わります。たとえばLibreOfficeはサーバ版ではコア機能ではありませんが、ワークステーションではコア機能としてサポート対象になります。
また「Optional」および「Supplementary」とされているリポジトリ(またはチャネル)経由で配られている追加のソフトウェア群があります。これらはデフォルトでは利用できず、リポジトリを有効にすることで利用できるようになりますがサポート対象とはなりません。
問い合わせ対応をスムーズにするsosreport
テクニカルサポートへの問いあわせをおこなう場合、多くのお客様がログや画面出力から自分が気になった部分を送ってくださるのですが、それだけでは何とも言えないケースが多くあります。一口にRHELといっても様々なバージョンや設定・構成があり、同じような問題にも複数の原因が考えられることが理由のひとつです。多くのケースでは問題を絞り込むためにお客様の環境を把握することが必要で、お客様へ各種の情報収集をお願いすることになります。
トラブルシュート時に典型的に必要な情報はわかっていますので、レッドハットではこの情報収集を sosreport とよばれるソフトウェアで自動化しています。sosパッケージをRHELにインストールし、root権限でsosreportコマンドを実行することで、各種の設定やログを収集したアーカイブを作成してくれます。このアーカイブをあらかじめサポートケースに添付していただくことで、スムーズな対応が可能になります。
[root@rhel7 ~]# sosreport sosreport (version 3.2) This command will collect diagnostic and configuration information from this Red Hat Enterprise Linux system and installed applications. An archive containing the collected information will be generated in /var/tmp and may be provided to a Red Hat support representative. Any information provided to Red Hat will be treated in accordance with the published support policies at: https://access.redhat.com/support/ The generated archive may contain data considered sensitive and its content should be reviewed by the originating organization before being passed to any third party. No changes will be made to system configuration. Press ENTER to continue, or CTRL-C to quit. Please enter your first initial and last name [rhel7.example.com]: Please enter the case id that you are generating this report for: Setting up archive ... Setting up plugins ... Running plugins. Please wait ... Running 10/86: cluster...
sosreportについて詳しくは以下のナレッジベースをごらんください。
参考情報
レッドハットの製品サポートについての各種ポリシーを以下でご案内しています。
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電話番号が 0120-266-668 から 0120-102-012 に変更になりました